歯科医師国家試験対策のデンタルオレンジ
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歯科国試対策の方法

春の学習目標:既卒生

 
6年生および既卒生の場合には4月から本番まで10か月。すでに一年はありません。ムダな時間は一分たりとも使わないつもりでいきましょう。合格の確実性を上げることももちろん大切ですが、それ以上に大切なのは期限内に間に合わせること。日々、締め切りの意識をもって学習に臨んでくださいね。
   
これまでの学習量や理解の程度は人それぞれだと思いますが、ここでは一般的に推奨する学習計画をご説明します。
 

 既卒生向け:春の学習目標

前回の結果が大きなトラウマになっている人も多いでしょう。
歯科医師国家試験では事故としか言えないような結果が起こることがあります。
昔に比べれば、まだ少しはマシになりましたが(必修が導入されたばかりの頃は大学のトップ3が全員不合格なんてこともありました)、未だにゼロにはなっていません。
 
また周りを見渡せば「なんであの人が合格しているの?」なんてこともありますよね。
自分の結果を潔く受け止めようとしても、その不公平感がどうしても頭から離れなくて苦しい思いをしている人もたくさんいらっしゃるでしょう。
 
酷なようですが、それでも第一歩を踏み出さなくてはなりません。
二度とそんな悔しい思いをしないために。
また何もしていないことが次への大きな不安につながる悪循環を断ち切るために。
どんなに気持ちがつらくても、すべきことをしなくてはなりません。
 
こんな思いは二度としたくないという強い決意を持っていること。
ギリギリの到達度では確実な合格など望めないことを自身の経験として理解していること。
そして当日の怖さを知っていること。
これらはすべて現役生にない既卒生の強みです。
今、自分でマイナスだと思っていることを、意地でもプラスに変えていきましょう。
 

夏までの最優先事項

既卒生に無くて、現役生にあるもの。
それは勢いです。
毎年のことですが、夏までは成績的にも既卒生の方が高いものの、秋以降の現役の恐ろしい勢いの追い上げでどんどん順位が逆転されていきます。
この現役生の追い上げは最初から折込済みにしておきましょう。
 
既卒生は夏までが勝負
秋以降に全国順位が上がることはないと思ってください。
もちろん学力自体は本番まで伸び続けます。でも秋以降は全国の受験生全員の学力が伸びるので、その中で順位を上げることはほぼ不可能です。
既卒生は先行逃げ切り。
これ以外に道は無いと心得てください。
 
さて、それでは夏までにすべきことは何なのか。
まず第一に行って欲しいのは昨年無理やり詰め込んだ知識を系統的に整理して、それぞれの知識をつなげていくことです。
現役生の場合、特に6年生になるまで貯金が無い場合には、問題中心の勉強にせざるを得ません。まずは過去問を解いて、わからないところだけ教科書や参考書で調べる。これは最も効率的な方法ですが、体系的な理解ができていないため、ちょっと違う形で問われたら太刀打ちができません。また知識の整理ができていないと、問題を解く時に必要な知識のアウトプットも精度が下がります。
 
問題から教科書ではなく、教科書(参考書・講義資料)から問題の流れに切り替えてください。また教科書を漫然と眺めるのではなく、大きな分類から意識してその中に入る知識を整理整頓していきましょう。
「わかっているはずなのに問題で出されると解けない」
その原因は知識が整理できていなかったり、他の知識とのつながり(理解)が甘い場合が圧倒的に多いです。
せっかく武器(知識)を持っていても、使いこなせなければ何の意味もありません。
武器に磨きをかけるため、頭の中をきちんと構造化していきましょう。
 
既卒生の皆さんは、予備校に通う人、自宅で浪人する人、大学に残る人とさまざまだと思いますが、予備校に通う場合には講義において構造化のコツが示されるでしょうから、それを参考に、自宅や大学で勉強する場合には教科書や参考書を有効活用していきましょう。
 
さて2つ目に徹底してほしいのは、暗記精度を上げることです。
思考型問題が増えていることは皆さんご存知のとおりですが、国試に求められる「思考」というのはノーベル賞を受賞するようなユニークなひらめきなどではなく、基本事項を論理的に組み立てる能力です。
当然、論理のもとになる「基本事項」はしっかりと頭の中に入れなければなりません。
臨実が取れないという悩みを抱える受験生の中には、そもそも思考以前の「基本事項」が不足している人が多々います。
また必修問題や一般問題では「きちんと覚えておけば確実にとれる問題」が多数あることも、経験的にわかっていますよね。
今の国試において「努力=結果」になる暗記項目の精度を上げるのは、この上なく大きな強みになります。
まずは一日一時間から。
覚えるためだけの時間を毎日設定してください。
さらに、覚えたことを忘れないためには定期的なメインテナンスが不可欠です。
科目によって忘れるスピードは個人差がありますが、最低でもひと月に一度はきちんと覚えているか再確認していきましょう。
一日一時間、見直しは月一度、これをルーチンにして結果を見ていけば、それぞれ増減の調節を後半戦で行うことが可能になります。実行→結果→調整のサイクルを上手に回すためにも、最初は定型化させるところからスタートしましょう。
 
 

科目別の注意点

1)全体のバランス
昨年の模試などを参考に、どの科目がどの程度出題されているのか確認しておきましょう。
それにあわせて勉強の時間配分を決めていくことが肝要です。特に自分自身で学習量の調整が必要な場合には、このバランスを取ることが一番大切になります。
予備校に所属している場合には、出題数にあわせて年間の講義日数を決めていることが多いので、その日の科目を一日中やれば自然とバランスがとれます。
 
2)基礎系の学習
過去問題集や模試などから、ある程度「こういった知識が出題される」という把握はすでにできていると思います。
それを有効活用するために、臨床系科目学習において、基礎につながる事項が出てきた時にまめに基礎に立ち戻りましょう。ちょっと面倒に思えるかもしれませんが、今の国家試験では「臨床につながる基礎の知識」が最もねらわれるところ。出題されやすいところから片付けていくことが、国試対策の鉄則です。
例えば全部床義歯の筋形成では解剖の筋肉を、歯周外科の再生療法で歯周組織の発生を確認してみましょう。「臨床のどういう部分につながるのか」理解すると、丸暗記を脱却することができます。
特に歯科では材料が必須ですから、保存系や補綴系の勉強をする時にはいつでも理工の教科書を脇に置いて、まめに調べるのがおすすめです。
 
3)衛生の過去問題
こちらは現役生と共通します。
過去問題集の厚みをみればわかるように、現在の国家試験では衛生の配分が多く、必修などでもたくさんの出題がみられます。
厚生労働省の検討部会においても、社会情勢の変化に対応できる歯科医師の重要性が度々とりあげられていることからも、今後も社会と歯科をつなげる衛生分野の出題は増加するでしょう。
今の歯科国試で「衛生は苦手だけど確実に合格」はありえません。
衛生だけは模試前に過去問題集を2周まわしましょう。
 
近年の歯科医師国家試験では「思考力が必要な問題」も重要視されていますが、思考力や論理力は個人差が多く、ちょっと練習したからといってすぐに伸びるものではありません。(とはいえそれなりに対策は必要ですが)
そんな中で「確実に覚えていれば得点でき」「時間をかければかけただけ比例的に成績が上がる」衛生は受験生にとっての命綱となります。